機能回復を、
あきらめない。

脳卒中を経験した⽅々が迅速かつ効果的な社会復帰をし、
⾃⽴した⽇常⽣活を送れるようになるために私たちはプロジェクトを開始しました
ABOUT脳卒中後の
機能回復プロジェクト概要
脳卒中を経験した⽅々が迅速かつ効果的な社会復帰をし、⾃⽴した⽇常⽣活を送れるようになるための⽀援として、医療とフィジカルケアを融合した新しいアプローチを提供するためのプロジェクトチームを2024年9⽉6⽇に発⾜しました。
チームには医師、サイエンティスト、医療機器開発者、スポーツ栄養⼠などが参画し、最新の科学と技術を駆使して画期的な回復メソッドの構築に取り組みます。
従来の⼿法では⾒逃されがちであった脳卒中後における機能の回復を重視し、患者の⽣活の質を向上させることを⽬指すと同時に、働きながらリハビリテーションを受けることができる環境整備などにも⼒を注いでいきます。
本プロジェクトには2023年に脳卒中を経験した株式会社スマートスタートの取締役CTOの加藤⿓⼀⽒が被験者としても参加、さまざまなアプローチをご⾃⾝で試みていくことで、プロジェクトチームに対して効果の迅速なフィードバックを可能にします。

NIHSS評価による機能回復状況
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NIHSS(National Institutes of Health Stroke Scale)とは、脳卒中患者さんの神経学的重症度を評価するための指標です。 「意識」・「運動」・「感覚」・「発語」などの全11項目を評価し、点数化します。「0点」が正常で、数値が高いほど重症度が高いと考えます。
バイオマーカー検査による
機能回復状況
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アディポネクチン
脂肪細胞から分泌され、動脈硬化予防など血管の傷を修復する作用があるタンパク質として知られています。
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ビタミンD
骨や筋肉を丈夫にする働きがあります。また、免疫機能を調節する働きもあります。
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セロトニン
脳内で働く神経伝達物質のひとつです。感情のコントロール、神経の安定に深く関わっています。分泌されると幸せな気分を感じやすく、幸せホルモンとも呼ばれています。
REAXION®を用いた
ビジョントレーニングのスコア
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REAXION®トレーニングモードの月別平均スコア。瞬発力や、反射・視覚の能力を向上させるトレーニング。
PROGRAM機能回復のための
プログラム内容
メディカルアプローチ

脂肪幹細胞培養上清液提供
遺伝子検査 / バイオマーカー検査




機能回復評価
プロジェクト監修/
結果考察

医療法人による臨床試験(倫理委員会)
フィジカルアプローチ


運動データ収集
REAXION®使用
トレーニング
連動したREAXION®


食事記録(food coach)
食事×運動のデータ解析
食トレアプリ「food coach」脂肪幹細胞培養上清液の
効果的利⽤

脂肪幹細胞培養上清液とは、脂肪から間葉系幹細胞を取り出して培養する際に分泌したタンパク質成分のことですが、この脂肪幹細胞培養上清液中には幹細胞から分泌される数百種類もの成⻑因⼦やサイトカインなどが含まれており、体内の再⽣能⼒の⾼い細胞に働きかけて組織の再⽣を促すなどの効果が期待できることが、近年の研究で分かってきています。本プロジェクトでは、株式会社ジーシーサイエンス取締役(元名古屋⼤学医学系研究科教授/再⽣医療認定医/総合内科専⾨医)である柴⽥玲医師の監修のもと、医療法⼈研樹会の協⼒を得て、この脂肪幹細胞培養上清液の持つ⾼い再⽣能⼒や細胞修復能⼒が脳卒中後の機能回復に効果的であることを、吸⼊法による投与と共に⽴証していこうと考えています。
ビジョントレーニングによる
前頭前野の活性化
脳の一部である「眼」の機能を向上させることで、視覚機能と直接連動している脳そのものの働きの活性化が期待できます。脳にインプットされる情報の80%は眼からの情報であり、視覚機能を高める運動であるビジョントレーニングを行うことで、意思決定や情報処理、また感情のコントロール、そして日常生活において作業をするのに必要な情報を一時的に記憶して処理する機能などがある前頭葉の中の前頭前野の活性化に効果があるとされています。このフィジカルなトレーニングにはプロジェクトメンバーである株式会社スマートスタートのトレーニング機器「REAXION®」を活用していきます。
※「REAXION®」は株式会社スマートスタートの商標登録です。機能回復に寄与する
食生活改善の提案

機能回復を効果的に進めるために、食事やサプリメントの内容から栄養素の過不足をグラフや点数で分かりやすく表示する食事トレーニングアプリ「food coach」を使用して、栄養管理をしていきます。このfood coachは世界最強レスリングチームを育んだ至学館大学が開発しました。オンキヨーヘルスケア株式会社は至学館大学 栄養サポートプロジェクト(NSP)と連携して本プロジェクトに取り組んでいきます。
医師による機能回復の
評価と結果考察

機能回復を数値的に測定していくためにNIHSS(National Institutes of Health Stroke Scale)スコアによる評価を導入。機能回復プログラムをスタートする際には、まず脳卒中の重症度を評価するためにフィジカルテスト、問診、血液検査(バイオマーカー検査)を行います。この血液検査においては遺伝子検査も同時に行い、DNAを解析することで発症と遺伝的なものとの関連なども研究していきます。本プロジェクトでは株式会社ジーシーサイエンス取締役(元名古屋大学医学系研究科教授/再生医療認定医/総合内科専門医)である柴田 玲医師と医療法人研樹会が連携して試験や評価を行っていきます。

医師からのコメント
(3ヶ月後の評価を終えて)
脳卒中の重症度を評価するNIHSSの数字が、本プロジェクトの開始とともに大きく改善しました。運動・感覚・発語、いずれの評価項目においても、短期間で大きな改善が見られています。具体的には、顔面麻痺が改善した点、上肢下肢ともに挙上がスムーズに長時間維持できるようになった点、言葉がしっかりと発音できるようになった点が挙げられます。
今回の結果に最も影響したのが、脂肪幹細胞培養上清液の使用と考えられます。脂肪幹細胞培養上清液は、豊富なサイトカインを含みます。これらは、脳内の幹細胞を活性化させ、脳卒中によりダメージを受けた脳の細胞の自己修復を促す役割を担っていると考えられます。実際、血管の傷を修復し、血流を改善するアディポネクチン、骨や筋肉を強くし、免疫力を増加させるビタミンD、意欲や集中力、心の安定化などメンタル面改善に関係するセロトニンなどが増加していました。
また、幹細胞培養上清液の使用に加え、日々のリハビリテーション、特に「REAXION®」を活用しビジョントレーニングによる前頭前野の活性化が、今回の驚異的な改善効果に影響したと考えられます。
(元名古屋⼤学医学系研究科教授 / 再⽣医療認定医 /
総合内科専⾨医)
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Future of Therapeutic Angiogenesis Using Adipose-Derived Stem Cells in the Cardiovascular Field.
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Nagoya J Med Sci. 2022 May;84(2):208-215. doi: 10.18999/nagjms.84.2.208.PMID: 35967953
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Cell. 2023 Oct 26;186(22):4851-4867.e20.

MEMBERSプロジェクト参画企業概要
- 株式会社ジー・キューブ
代表取締役:⻄村賢治
〒650-0047 兵庫県神⼾市中央区港島南町1-5-2
神⼾キメックセンタービル5F
URL:https://www.g3-conception.com - 株式会社ジーシーサイエンス
取締役(医師):柴田 玲
〒650-004 兵庫県神戸市中央区港島南町1-5-2
神戸キメックセンタービル6B
URL:https://gc-science.co.jp - 株式会社スマートスタート
代表取締役:奥島 康志
〒102-0085 東京都千代田区六番町1-1
恩田ビル3階
URL:https://smasta.co.jp - オンキヨーヘルスケア株式会社
代表取締役社長:中島 健城
〒101-0035 東京都千代田区神田紺屋町6
大矢ビル4階
プレスリリース(24年9月24日配信)はこちら
本プロジェクトおよび
プログラムの内容に関して
プロジェクト特別協⼒メンバー
スマートスタート
2023年に脳卒中(脳出⾎)を経験。後遺症として左上下肢に⿇痺と感覚障害、左顔⾯⿇痺があり、構⾳障害も少し残る状態でしたが、現在は勤務していた会社(スマートスタート)に復職し、社会復帰を遂げられています。
本プロジェクトではご⾃⾝で機能回復プログラムを実際に⾏っていただき、定期的なNIHSSスコアの測定、バイオマーカー検査による評価データをご提供いただきます。